サックス講師のMaruiです。
管楽器をやっている方なら必ず一度は「腹式呼吸」という言葉を聞いたことがあると思います。
私も中学生の時吹奏楽部で
「腹式呼吸意識して!!!!!」
と耳にタコができるくらい言われていましたが、当時は「腹式呼吸」がどういうことなのかちゃんと理解することが出来ていませんでした。
そこで今日は出来るだけわかりやすく書いていこうと思います。
胸式呼吸と腹式呼吸
まず何も考えずに口から軽く息を吐いてから、鼻からたっぷり息を吸い、口からゆっくりと吐き深呼吸をしてみてください。
そうすると息を吸うときは体が緊張し、息を吐くと緊張がゆるむのがわかると思います。
この呼吸を「胸式呼吸」と言います。
これはスポーツなどしている時などに使う呼吸で、適度な緊張感を体に与えることで筋肉を動かしやすくなるからです。
ですが「胸式呼吸」は楽器を吹くことにおいてはあまりいい結果は出ません。
理由としては「胸式呼吸」は肺を覆っている肋骨が広がり、肺が上まで空気が入るため、喉、肩に力が入ってしまうので
太い音を出すことが出来ない
瞬間的にたくさんの息を吸えない
指にも力が入り上手く回らなくなる・・・
などなど、このようなことが起こることが考えられます。
楽器を吹く時にはどうすればいいのか・・・
そう、「腹式呼吸」です。
「腹式呼吸」とは肺の下部にあるお腹との間にある横隔膜を使います。
「腹式呼吸」をするとどうなるのかというと
横隔膜が下がっている状態になり、肺の下の部分まで使って呼吸することにより、「胸式呼吸」と比べより深く息を吸うことができるのです。
また、胸式呼吸が体を緊張させる呼吸に対し、腹式呼吸は体をリラックスさせる呼吸です。
ヨガで腹式呼吸を使うのはこの理由です。
腹式呼吸のやり方
まず、「胸式呼吸」と「腹式呼吸」どちらの呼吸を自分がしているのか判断出来るようにならなくてはいけません。
簡単に言うと
息を吸って肩が上がるのが「胸式呼吸」
お腹が膨らむのが「腹式呼吸」です。
では腹式呼吸のやり方を説明します。
①息を止める
②息を止めたままお腹を膨らます(お腹を前に出す)
③そのまま息を吸います
④さらにお腹が膨らみます!!!!
⑤それ、腹式呼吸ですよ
「これだけかよ!!!」
そうこれだけなんです!
息を吸ってお腹が膨らんでいればもうそれは「腹式呼吸」です。
この時「丹田」を意識しましょう。
「丹田」とは、おへそと恥骨の間(指3本分下)にあります。
「丹田」に手を当て、意識しながら息を吸います。
絵が下手くそ過ぎて載せるか迷ったのは内緒の話(笑)
息を吐く時はどうするのか・・・
息を吐くと腹式呼吸で膨らんだお腹が引っ込んでしまうと思います。
楽器を吹く時はお腹が引っ込もうとするのに抵抗するように、「丹田」に力を入れ外に突き出すようにします。
ここで注意しなくてはいけないのが、お腹(丹田)以外には力を入れないということです。
肩や口に力が入ってしまうとせっかく腹式呼吸でリラックスした体が無駄になってしまい、音が汚くなったり、指が回りにくくなってしまいます。
感覚をつかむまではロングトーンで「腹式呼吸」に慣れましょう!
まとめ
丹田に力を入れるということがわからない方が多いと思いますが、おへそから指3本分下のところを指で軽く押し、指を押し返すように力を入れてみましょう。
また、仰向けに寝転びながら呼吸をしてもわかりやすいと思います。
慣れてくると一瞬で大量の息を吸うことができるので、曲中ブレスをゆっくり吸っていられない場面に出くわしても苦しくなることなく演奏できるでしょう。
吹奏楽部の子たちをレッスンしていますが意外とできていない人が多いです・・・
それは吹奏楽部には女性が多く、女性は普段生活をしていて「肺式呼吸」をしている人が多いからと考えられます(男性は「腹式呼吸」をしている人が多い)
管楽器奏者にとって息の使い方は1番大事なので、しっかりとおさらいしましょう。
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